この夏のお盆休みは、今年6月に地震の被害を受けた山形県庄内地方に行ってきました。
土門拳は昭和を代表する日本の写真家で、名前は知らなくてもその写真はどこかで必ず見たことがあると思います。
特に有名なのが「古寺巡礼」という日本各地のお寺や仏像を撮影した写真集です。写真のフレームいっぱいに仏像の顔を収めた作品は有名です。
土門拳記念館は酒田駅から車で約10分ぐらいのところにあります。
記念館の建物はコンクリート打ち放しのシンプルで清楚な感じです。
建物の前の大きい池にはものすごく元気な鯉がたくさんいます。餌の食いつきが半端ない。
中に入ると、最初に一段高いところから館内全域を見渡せるようになっており
階段を降りてぐるりと一巡して作品を見ることができます。
作品は大きなものから小さなものまで、テーマ別に並んでいます。
小部屋もあり、主展示室とは別の企画展も行われています。
建物の外には枯山水を思わせるような庭や
建物前の池を眺めるスペースなどもあり、ゆったりとした空間になっています。
実はこの土門拳記念館、訪れたのは2回目です。
最初に来たのはたしか中学生ぐらい。その時は土門拳が何者かも知らなかったし、仏像の顔を撮った写真の凄さも分からず、とくに強い印象を持った記憶もありませんでした。
今回、前回よりは土門拳という人物このとや、写真がどういうものかを少しは知った状態で改めてここを訪れたことで、フレームいっぱいの仏頭の写真を撮ることの難しさ、市井の人々の一瞬で自然な笑顔を切り取ることの妙が少しはわかった気がしました。
写真集などで見た気になっている写真も、自分の体が収まるぐらいのサイズの写真で見るとやはり迫力が違いますし、なんというか「見る」というより「感じる」という表現がふさわしいように思いました。
展示内容も2〜3ヶ月ごとに変わるようなので時期を変えて見にいくのもいいかと思います。
土門拳記念館のホームページ