林檎とレールのあいだ

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また富士山にのぼるということ

前回、僕の初めての富士登山について書きましたが、あれだけ辛かったのになんでまた登ろうと思ったのか。

 

それは、あれ以上つらい富士登山は二度とないだろうと思ったのと、もっと普通の富士登山をしてみたい!と思ったからにほかなりません。

 

ということで、懲りずに次の年にも登りました。

この年は、新宿から中央線と富士急行フジサン特急とバスを乗り継ぎました。

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ロマンスカーちっくな車両に興奮。

 

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後ろは普通。。

 

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ここからはバスで五合目に向かいます。新宿からバスで向かうのが一番らくですが、今回はただフジサン特急に乗りたい一心でこの行程を選択。 

 

今回は好天に恵まれました。

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五合目から富士山の頂上まで見渡せます。今回もあの近く見えて結構遠い頂上を目指します。

 

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今回も前回と同じ吉田口登山道です。

 

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最初は平坦です。富士山は初めての登山者をここで油断させます。おそらくここで普通の速さで歩いてしまった人は後でバテること必至です。さすがにここでは疲れません。でもその調子でそのあとも行ってしまうのでバテるのです。

 

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次はジグザグの登山道。鉄格子で作られた壁に沿って登ります。前回、台風の時でも登れたのはこの壁にへばりつくようにして登ったからです。

 

前回と違って天気に恵まれましたが疲れるものは疲れます。その証拠にほとんど登っている時の写真がありません。

 

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写真のうえではあっという間に山小屋に到着。

 

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山小屋の夕飯はやはりカレーですね。そしてこちらで仮眠をとります。

  

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まだ暗いうちに起きて登山再開です。時々標識に書いてある時間はまあ目安ですね。

 

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登るにつれて、ただでさえどんどん寒くなっていくのに加え、さっきまでは天気よかったのに雨が降り出して余計に寒くなってきました。まだ登っていられれば体も温まるのですが、頂上に近づくにつれて登山道は人で溢れ、だんだん進まなくなってきます。ただただじっと待つこともしばしば。

 

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登山者渋滞に巻き込まれ、頂上に着く前にいわゆる「ご来光」の時間になってしまいました。それでもこの時だけは雨が止んでくれてはっきりと見ることができました。

 

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そして頂上に到着です。深い霧の中に包まれて景色はまったく拝めず、しかも極寒。多分4回の登山の中で最も滞在時間が短かったと思います。景色の見えない頂上なんて。。

 

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いよいよ下山です。頂上を離れると俄然視界が晴れてくる、これぞ登山の(いらない)醍醐味。

この時は靴擦れにはならなかったので前回よりは砂利道を楽しめましたが、見ての通り降りている間ずうっと同じ風景が続くため飽きてきますし、踏ん張り続けなければならないので膝がプルプルしてきます。

 

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吉田下山道はこんな感じの赤い軽石が一面に広がっています。くるぶしまでカバーしてくれるハイカットの登山靴を履いてさらにスパッツを装着しないと靴の中に際限なく石やら砂が入ってくるので耐えられないと思います。

 

そんなこんなで、無事下山しましたが、今回も五合目に到着した時はかなりヘトヘトでした。ゆっくりゆっくり登っているつもりでも、やはりいつの間にか自分のペースで登ってしまい知らぬ間に体力を消耗してしまいます。

 

これだけ疲れると、もう登らなくていいやと思うんですね。

 

思うんですけど、なぜかまた登りたくなる時がくるんです。

 

で、4年後にまた登りました。ついでなのでその時の様子も書いておきます。

 

 

人生3回目の富士登山は、初めてガイド付きのツアーに参加してみました。

登山道はやはり同じ吉田口です。

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五合目の集合場所に参加者があつまりガイドの方の説明を受けます。リュックの背負い方から教えてもらえるのですが、そんな簡単なこと!と侮るなかれ。その後、背負い方一つで疲れ方が全然違うことに驚きました。

(今まで2回ガイドさんと登りましたが教えてくれる内容は結構違うと思います。)

 

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ガイドツアーは、とってもゆっくり進みます。ガイドさんはおとといも登っていたそうです。

 

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登山道は時々、突然分かれたり合流したりするので看板を気をつけて見ておきましょう。間違ったら悲劇です。しかも看板、結構わかりにくいです。

 

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まだ明るい午後5時頃に山小屋に到着です。

 

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ここで夕飯。やはりカレーですね。

 

そして仮眠です。

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登山客がピークになるお盆とその前後は山小屋も混みます。写真手前は横方向に寝る場所で、奥は縦方向に寝る場所です。全く知らない人と緑の矢印の間隔で寝ることになります。両手を体にピタリとつけて、気を付けの姿勢から動くこともできません。かなりしんどいです。正直あまり寝られませんでした。

 

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今回は、雲が厚かったのでピカーッという感じのご来光は拝めませんでした。

 

しかし、何と言っても今回の登山は今までとは違いました。それは。

 

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富士山の頂上のなかでもさらに一番高い剣ヶ峰まで到達できたことです。

吉田登山道を登って到着する頂上から剣ヶ峰までは結構な距離があるので、過去2回の登山の時は実は行っていなかったのです。すでにヘトヘトの体で、極寒の中さらに剣ヶ峰を目指すのは結構覚悟がいります。

でも今回のツアーでは「お鉢巡り」という、火口を一周するオプションツアーにも参加して念願の剣ヶ峰に到達することができました。これもツアーに参加してゆっくり登って体力を温存できたからだと思います。

 

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火口を一周するので今まで見たことのない景色が広がります。一部の道は火口の中の方に食い込んでいます。

 

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荒涼とした景色には人を寄せつけないオーラを感じます。白いところは雪というか氷ですね。

 

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一面の雲海に光が当たるとなんとも神々しいです。

 

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いつもの山頂山小屋ももちろんいきます。雲が晴れて見晴らしも良くなってきました。

 

そしてまた同じように下山です。

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ひたすらにジグザグ道を下ります。

 

しかし、今回の疲れは今までとは比べ物にならないほど少ないものでした。3回目ということもあって勝手がわかっているので精神的には相当楽になっているとは思いますが、それでも体力的にも明らかに楽だったと感じます。

それはやはり、自分のペースではなく、もっとゆっくりなペースで登ったからです。

登りたいけど体力に自信がない人はツアー参加がオススメです。

でも、一度、死ぬほど辛い登山を経験するのも、終わった後からするとそれはそれでいい思い出になったりもします。

体力的な部分は個人差が大きいでしょうから、ほんの参考です。

結構、全然平気な人も多いと思いますのでまずは登ってみましょう!